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マニュアル(Manual)講座   −−新版作成中−−

  伸びる企業はマニュアル上手
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 2.マニュアルの役割
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02 マニュアルの役割

1 マニュアルの役割−−


 ビジネス分野でのマニュアルの適用範囲は,仕事の処理手順や手続きを記述した「手順書」・「処理要領」類,機器類や,パソコンや情報システムなどのソフトウェアの使い方に関する「使用説明書」・「操作説明書」類,さらには社員の行動規範,危機管理,内部統制,教育用テキスト類と,その適用範囲は広範に及びます。

 そのマニュアルの基本的な役割は,“組織内の標準的な取り決めの文書化“にあります。仕事の標準化で,「コスト低減」「ローコストオペレーションを実現し,その結果として,「会社や組織の持つよき伝統,個々の社員の持つ知識やノウハウといった暗黙知を組織ぐるみで共有・伝承して形式知−文書(ドキュメント)化し,経営の質の向上に貢献といった間接的な効果がうまれます。

 近年,「会社全体の組織が,相互に牽制しあって,会社の価値すなわち株主価値を高めるために,社内の規則違反や不正や法令違反ができない」ことを目的とした,コーポレット・ガバナンス(企業統治)を担う内部統制システムのツールという,新たな役割も生まれています。

1−1 仕事の標準化

 マニュアルの役割の一つに,“組織内の標準的な取り決めの文書化“といった機能がある。そもそも「標準」とは,一方的な押しつけではく,組織内の合意,納得という意味を持ちます。この点への配慮が欠けると,使用者の共感を得られず,お蔵入りとなりかねなません。 

  このホームページでは(私 小林隆一)は,マニュアルの機能を作業手順書あるいは標準処理要領といった仕事の処理手順や処理方法を記述したドキュメントといった狭義には,とらえてないません。
 現実の企業・組織におけるマニュアル導入範囲は,社員の行動規範,危機管理,内部統制,教育用テキストと広範におよび,マニュアルは経営システムを構成する主要な要素の1つであることから,マニュアルの役割を「企業の知的資産」であると位置づけ,広義な観点からのマニュアル論を展開します。 
 なお,「マニュアル万能」,「マニュアルがすべて」というものではありません。その限界を踏まえ運用上の留意点については,「マニュアルの生かし方」で言及いたします。

    マニュアルの機能!                                                          
   
 マニュアルは,企業の事業目的の遂行とそれに伴う利益追求の実現に向け,「会社や組織の持つよき伝統,個々 の社員の持つ知識やノウハウといった暗黙知を組織ぐるみで共有・伝承していくための形式知(ドキュメント)。」


1−2 「コスト低減」「ローコストオペレーションの実現」

 マニュアルの役割は,直接的には,「コスト低減」「ローコストオペレーションの実現」にあります。その結果として,「会社や組織の持つよき伝統,個々の社員の持つ知識やノウハウといった暗黙知を組織ぐるみで共有・伝承して形式知−文書(ドキュメント)化し,経営の質の向上に貢献といった間接的な効果が期待できます。
            
      

1−3 経営の質の向上ー企業の知的資産

 マニュアルをパート,アルバイトなどの非正社員や一般社員向けに,定型的仕事の手順・方法を指示するものと限定してとらえるのは,いささか視野が狭いのではないでしょうか。現実のビジネス場面におけるマニュアル導入の実態は,“マニュアルは経営システムを構成する要素の一つであり,「企業の知的資産」”として,その適用範囲は広範です。
 近年,「会社全体の組織が,相互に牽制しあって,会社の価値すなわち株主価値を高めるために,社内の規則違反や不正や法令違反ができない」ことを目的とした,コーポレット・ガバナンス(企業統治)を担う内部統制システムのツールという,新たな役割も生まれています。
            
      出典: 『マニュアルのつくり方・生かし方』小林隆一著・PHP研究所刊

最高水準−ベスト・プラクテスの追求−

 組織(企業内)における優れた仕事のやり方を,あるいは成功事例を手本として水平展開すべく,そのやり方をマニュアル化するというのが,ベスト・プラクティスの追求です。

2 マニュアル導入の意義−関係者間の合意,共通認識の形成

 マニュアルは,@規範(マインド)マニュアル,A危機管理マニュアル,B業務マニュアル,C取扱い・操作説明(ユーザーズ)マニュアル,D教育・訓練(テキストブック)マニュアルの5種類に分けられますが,それらに共通するマニュアル,それぞれのマニュアルの役割,作り方とその運用・活用を考えます。

2−1 合意形成

 マニュアル作成・導入のねらい・目的の一つに,業務処理の質の向上,処理コストの低減などを目的に,処理手順,方法に関する標準を定め,それを文書(ドキュメント)化し組織内で適用していくことにあります。
  こうしたマニュアル作成にかかわる一連の作業を通じて,関係者間の合意,共通認識が形成され,仕事の標準化を実現することに,マニュアル作成・導入の意義でもあります

3 「マニュアル化」と「標準」は,表裏一体の関係


3−1 マニュアル化とは,作業手順の標準化である

 標準とは,企業や団体,あるいは業界団体といった組織内における生産物の仕様や仕事の方法,手続きなどに関する“決めごと”です。
 標準化とは,標準を定め,それを受け入れ採用していく組織ぐるみの過程や活動のことです。いわば組織内での“決めごとづくり” とその実行です。標準化とは,組織内における合理的な基準−−共通的な規格や仕様,構造,形式−−を定め,採用していく組織ぐるみの取り組みのことです。なお,標準化は,当事者間の納得を前提としており,決して,一方的な押しつけや画一化ではないのです。

  関連用語: 社内標準  能率

@ 標準化の目的  

  標準化の目的は,国際的にはISO(国際標準化機構)の定義によると,
 @ 相互理解(用語,記号,製図など)
 A 健康・安全・環境の保護(人および物資の安全)
 B インタフェース・互換性(システム間の整合)
 C 使用目的への適合性(製品の品質・性能)
 D 品種抑制(製品の単純化)
 E 消費者の利益
の6つの項目をあげています。

・「相互理解解の促進」-用語・記号・製図法等がその例で,ある国で作られた図面が他の国で容易に理解できるのは標準化のためです。

・「インターフェースまたは互換性の確保」-用語あるいは部品等に多くみられます。ボルトにナットがはまるのも,ボルトをスパナで固定することができるのも標準化のおかげというわけです。

A JISにおける標準の定義 

 「標準」を日本工業規格(JIS Z8101)では,「関係する人々の間で利益または利便が得られるように統一・単純化を図る目的で,物体・性能・能力・配置・状態・動作・手順・手続き・責任・考え方・概念などについて定めた取り決めを標準」,と定義しています。   
  出典:「通産省工業技術院標準部」

・・・・・04−s02   p158

B 作業標準とは

 仕事を効率よくかつ確実に処理していくための,手順・作業方法の決めごとが,「作業標準」です。 日本工業規格(JIS Z8101)によると,「作業標準とは,作業条件・作業方法・使用材料・使用設備・その他注意事項などに関する基準を規定したもの」,と解釈しています。作業標準は,「技術標準」「作業要領」とも呼ばれています。

C ISO(国際標準規格)における標準の定義

 ISOでは標準化を,「経済・技術・科学の分野にある問題に対して,与えられた条件下での最適な状態の秩序を得るため,繰り返し用いられるべき解決を作るための活動。一般的には規格の作成・発行・実施によりなされる。」と定義しています。<BR>
 そのうち,規格は「一般に利用可能な技術仕様または他の文献で,関係ある人々の協力及びコンセンサスまたは一般的な同意があって作成される。これは科学・技術・経験の確固とした結果に基づき,社会集団の最適な便益の進展を目的とし,国内・地域・国際レベルで認められた機関によって承認されるもの」と定義されています。
出典:「通産省工業技術院標準部

3−2 マニュアル化とは,作業手順の標準化である

 業務の「マニュアル化」とは,業務処理の質の向上,処理コストの低減などを目的に,仕事の処理手順,方法に関する作業標準を定め,それを文書(ドキュメント)化し組織内で適用していくことです。
 すなわち「業務遂行に関わる動作・手順手続きなどを統一し,さらにその内容を文章化し,Webを通じて,印刷物あるいはフロッピーディスク,CD−ROMなどの電子媒体に収録し,関係者間の合意に基づく取り決め」として共通の認識を持つ一連の活動が,業務のマニュアル化です。

 最低限の取り決め

 標準化,あるいはマニュアル化にあたり,達成基準ををどの段階に定めるかが重要となります。IT技術に象徴される技術革新,さらに高齢化時代の進展といった社会環境が激変といった状況にあっては,与えられた仕事を大過なくこなす,という受け身の姿勢ではなく,自らが仕事を創り出す,といった能動的な取り組みが求められます。

達成基準の設定例
 ・最低,平均,標準,現状の最高水準,理想(あるべき姿)
 ・顧客満足(いわゆる製造業では「前工程、後工程」という言い方を使います。ちなみに,品質管理の一手法として「後工程はお客様と思え」という考え方があります。)

 一時期,曖昧という意味で「ファジー」という言葉が流行語にもなりました。これに似た表現に「いい加減」「要領よく」「適当に」といた言い回しがあります。
 杓子定規に仕事をこなすというのではなく,状況に応じていかに「臨機応変に」「要領よく」「いい加減」に仕事を進めるか――といった最低限の取り決め,指針の提示が,今日的なマニュアルの役割の一つでもあります。



   



 
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略歴−小林 隆一

 1943年生まれ。産業能率大学講師,鹿児島国際大学教授を経て,現在経営コンサルタント。『マニュアル作成の実務』評言社刊,『マニュアルのつくり方・生かし方』PHP研究所,『「身の丈」を強みとする経営』日本経済新聞出版社刊,他著作多数。

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