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エリアマーケティング 1 -マーケティングとは- 

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1 マーケティングとは

  

産能マネジメントスクール
 −新エリアマーケティング実践−小商圏市場戦略を考えるー 




第57回 2013年09月10日〜11日
第58回 2013年12月11日〜12日
第59回 2014年09月01日〜02日
第60回 2014年12月09日〜10日



1.支店・営業所のエリア単位での市場分析と、それに基づく具体的な営業計画の立て方を学ぶ
2.現在のエリア営業戦略の適合性、妥当性を検証するための手段を学ぶ
3.現顧客の満足度を高め、新たな顧客層を開拓する策を学ぶ






地域別に販売組織を組んでいる企業の方々が参加対象です。自社の特定エリアの活性化策を実際に策定する演習を通して、「地域対応のマーケティング」の実践的進め方を学んでいただきます。お客様の現状、ニーズ、具体的に欲している事柄をひとつひとつ明確にしていくことによってマーケットセグメンテーションを見直し、営業活動や販売促進のあり方を再構築します。

参加費:73,500円       講師:小林 隆一 
  お問い合わせ先:産能マネジメントスクールへ 0120−113644
  会場(東京・代官山)         
   セミナー Q and A (セミナーで何を知り,実務にどのように役立つか)



 このページでは,エリアマーケティングの前提である「マーケティング」について取り上げます。(リージョナルマーケティングについては,「リージョナルマーケティングとは」で解説しています。)

1−1 マーケティングの誕生とその展開

  マーケティング(marketing)の語源は,市場で取引するという意味の動詞「market:マーケット」です。商取引を意味する−trade,販売活動を意味する−sellingといった言葉では伝えきれないニュアンスを伝える言葉として,米国で19世紀末に誕生し,20世紀初めから展開されてきた概念です。

 日本では,1956年石坂泰三(当時の東芝社長)を団長とするマーケティング専門視察団の派遣を契機に,マーケティングの考え方が本格的に導入されました。
 
  なお,日本では古来,商人道が叫ばれ・心学者石田梅岩(1685−1744)は「実の商人は先もたち,我も立つことを思うなり」と説いています。その弟子手島堵庵(1718−1786)も「何にてもその人の物を買う心になるべし,売り人はその人を大切の得意と思い・ただためよかれと諸売り物格別に念を入れてくるなり」とも述べています。そのいわんとする点は,マーケティングの考え方に通じるものです。

1−2 マーケティングの概念・機能は時代とともに変化している

「マーケティング」の概念や機能は,時代とともに変化しています。代表的な定義を以下に示します。

【1960年 American Marketing Association:アメリカ・マーケティング協会の定義】
 マーケテイングとは,生産者から消費者あるいは使用者(ユーザー)に至るまで,財(製品)サービスの流れを管理する事業活動の遂行である。

【1985年 American Marketing Association:アメリカ・マーケティング協会の定義】
 アメリカマーケティング協会は,1985年にマーケティングとは,「アイデア・製品(財)とサービスの流れを生産者から消費者又は使用者に方向付けるビジネス諸活動の遂行である」と定義しています。

Marketing refers to the overall activity where businesses and other organizations, adopting global perspective, create markets along with customer satisfaction through fair competition.


【2004年 American Marketing Association:アメリカ・マーケティング協会の定義】
 2004年,アメリカマーケティング協会(AMA)は,マーケティングに関する定義を,19年ぶりにに次のように改訂しました。

 「マーケティングとは,組織とその利害関係者(顧客,株主,債権者,従業員,経営者,取引先,行政機関)の利益となるように,顧客に向けての価値を創造・伝達・提供し,顧客を組織化していく一連の過程である。」

Marketing is an organizational function and a set of processes for creating,communicating,and delivering value to customers and for managing customer relationships in ways that benefit the organization and its stakeholders.
                    「AMA Adopts New Definition of Marketing」


 マーケティングの定義に関しては諸説様々ですが,共通認識された定義の一つに,
「マーケティングとは顧客ニーズを発見し,それらを満たす商品(製品)を開発するプロセス」との考え方があります。

 Marketing is the process of discovering unmet needs in the market and creating products to meet those needs. Based on this definition you can see that products are created only after a need for them has been established.
Unfortunately many companies tend to do just the opposite,creating products first ,them searching for customers to purchase them. This approach tends to lead to inconsistent results.              
         出典:『Leaning MBA Basic in English』 藤井正嗣

 この考え方からすると,マーケティングは,ニーズを「創出する」ものではありません。あくまでニーズを見出し,または満たされていないニーズを満たす商品(製品)やサービスを提供することにあります。
 
 2004年,アメリカ・マーケティング協会(American Marketing Association : AMA)は,19年ぶりにマーケティングに関する定義を,次のように改訂しています。

Marketing is an organizational function and a set of processes for creating,communicating,and delivering value to customers and for managing customer relationships in ways that benefit  the organization and its stakeholders.
           「AMA Adopts New Definition of Marketing」

 「マーケティングとは,顧客に対して価値を創造し,コミュニケーションをとり,商品を提供するとい一連の活動を通じて,利害関係者(顧客,株主,債権者,従業員,経営者,取引先,行政機関)の利益となるように顧客との関係を管理していく,組織的な活動,プロセスである。」 
このアメリカ・マーケティング協会の定義は包括的で広域です。「組織とその利害関係者の利益となるように」というのは,マーケティング活動は企業だけでなく,公的機関や各種団体といった非営利組織でも必要とされるものとなっていることにあります。
 次に, 「顧客にとっての価値の創造・伝達・流通」というのは,新商品(製品)の開発,広告や販促活動,流通チャネルの形成を意味しています。なお,商品(製品)という品質や作り手の視点よりも,顧客価値という商品(製品)の使用場面を重視するようになったことから「価値」という表現となっています。
 そして,顧客価値の創造・伝達・流通とともに,「顧客との関係を管理する」ことが付加されています。なお, 「組織的な機能や一連の過程」としていることから,顧客価値の創造・伝達・流通とともに,経営管理面からの管理の必要性を想定していると思われます。

”Marketing is asocial(societal)process by which individuals and groups obtain
 what they need and want through creatlng,offering, and freely exchanging
products and services of value with others. 「Philip Kotler」

マーケティングの権威と目されるP.コトラーは,「マーケティングとは価値を創造し,提供し,他の人々と交換することを通じて,個人やグループが欲求するものを獲得する社会的,経営的過程である。」としています。

  日本では,江戸時代の初期から商人道が叫ばれ・心学者石田梅岩(1685−1744)は「実の商人は先もたち,我も立つことを思うなり」と説いています。その弟子手島堵庵(1718−1786)も「何にてもその人の物を買う心になるべし,売り人はその人を大切の得意と思い・ただためよかれと諸売り物格別に念を入れてくるなり」と説いていますが,その心は現代のマーケティングの精神に通じるモノです。
 

【ピーター・ドラッカー(Peter F.Drucker) の提言

 「マーケティングの究極の目標は,セリング(売り込み)を不要にすることだ」。−−−『マネジメント〈エッセンシャル版〉』 P.F.ドラッカー著,上田惇生編訳,ダイヤモンド社,2001年

1−3 マーケティングの役割−「売れるしくみづくり」

 以上のような,「マーケティング」に関する諸説を,実務的に言いかえると,「 マーケティングは,生産者(メーカー),流通業者による顧客(業務用ユーザー・消費者)に向けての,売れるしくみづくりとその実行」に関する一連の企業活動」と,言えます。
 その主な役割は,「顧客ニーズの把握」と,それに基づく「顧客ニーズを満たす商品開発・品揃え」にあります。そのためには,売り手(小売業・卸売業)や生産者(メーカー)は,市場の流行や顧客ニーズの変化の方向を見極め,それに敏感,迅速に対応していくことにつきます。


マーケティングとセリングの違い

 経営学者ピーター・F・ドラッカーは,『現代の経営』(マネジメント(上) 1954)で,マーケティングとは販売と異なる概念であるとし,「マーケティングは顧客の現実,欲求,価値観から出発する。「わが社が売りたいものは何か」ではなく,「顧客が買いたいと思うのか何か」と問うものとしています。
 また,「これこそわが社の商品にできること」ではなく,「これこそ,顧客が探し求め,価値を認め,必要としている満足感である」と,顧客の立場からの商品開発の必要性を説いています。マーケティングの究極的な狙いは,「顧客というものをよく知って理解し,商品サービスが「顧客」に「ぴたりと合って」ひとりでに売れてしまうように」し,「販売を不要にしてしまうことである」とも言い切っています。
 では,顧客ニーズを満たした商品であれば,それを広告宣伝すれば,売れるかというとそうはいきません。すべての顧客が広告宣伝で100%その商品を理解し,納得というわけにはいきません。またライバルも存在します。そこで細かなところを説明する,さらには顧客の疑問に応えるそして,財布をひらくよう背中を押すというセールス活動も必要です。
 不況にくわえタンスの中は一杯というモノあまり時代にあっては,「良い製品だから使ってください」といった,「始めに商品ありき」の一方的な売り込みではなく,「消費者が欲しいと思われる商品を企画し開発し,買いやすい適正価格を設定する。それを消費者に知って分かってもらえるよう広告・宣伝し販売促進を展開する」といった,一連のマーケティング活動が顧客支持を得て,しいてはシェアアップにもつながる道です。
 明日の売上と利益の確保に向けての商品開拓・市場開拓の取り組みは,「売れて儲かるしくみの追求」を目的とするマーケティング活動そのものです。

セリング】−−売り込みの技術

 セリングは,まず,商品ありきです。商品をどのようにして,売り込んでいくかという活動。
 
・売り込み中心(作った商品をどのように売っていくか)。
・顧客(消費者)を説得することができれば,商品は売れる。
・売り込みの技術。
・今の客をつかむ。
・Don't sell,them buy
 セールスは,売りつけること,−−押しつけ−−ではありません。顧客に納得して買ってもらうことです。

1−4 マーケティングの進め方 マーケティングは3Cにはじまり,4Pに終わる


  「マーケティングは,3Cにはじまり,4Pで終わる」とも,いわれています。3Cとは,顧客(custumer),ライバル(competitor),自社(company)を指します。4Pとは, Product (商品),Price(価格), Place (流通チャネル),Promotion(販売促進)の4つを指します。

 マーケティング戦略の形成とその実践に当たっては,過去の成功体験にとらわれ,「思い込み」「決めつけ」]に陥ることなく,ありたい姿,あるべき姿の実現に向け,現状打破のブレークスルー思考で取り組みたいものです。 その手順を以下に示しします。

step1 環境(3C)分析を行う→ step2 戦略形成 → step3 戦略実行 →step4 評価・戦略の再構築  

顧客ニーズに対応といっても,分相応ということがあります。時代の流れ,ライバルの動きを見て強者は強者の優位性を生かし,弱者は自身の分を心得て,自身の持つ強み,魅力を生かしての活動が必要です。すなわち「強者には強者の,弱者には弱者の売れるしくみ」の追求です。
 
 この前提として,自らの市場地位,そして自分の強み,魅力を分析するに当たっては,「お客ニーズ」,「ライバルとの相対比較」そして「自らの経営資源」といった3つの視点,今日的にはこれに加えて「流通チャネル」の4つの視点から多角的に分析します。

@3C’s分析
 マーケティング活動の展開に当たっては,まず,市場を知る必要があります。「顧客を知り,競合を知り,己を知れば,戦い危うしからずる」です。
 
ustumer:顧客を知る
 市場規模,需要構造,顧客ニーズなど
ompetitor:ライバルを知る
 当面のライバル,新規参入,技術革新,需要構造の変化など
ompany:自社を知る
 自社シェア,自社の営業力など
 
 顧客,競合,自社の多角的な分析を通じて,顧客ニーズを知り,自社の市場地位や市場環境など,自社・自店の企業の置かれている状況と,今後起こりうる市場変化を分析・予測します。

A4P−マーケティング・ミックス
 マーケティングは,4Pと呼ばれる「商品,価格,販売経路・場所,販売促進」の4つの要素をうまく組み合わせ,売れるしくみを作り上げることにあります。この組み合わせを,マーケティング・ミックスと呼びます。

Product (商品) :商品そのものはもちろんのこと,品ぞろえ,パッケージ,会社や店のブランドイメージ,顧客サービスといった便益も含まれます。
Price   (価格) :価格はライバルの動きや,自社の方針によって変化します。価格設定(上限・中心・下限,ディスカウント)など
Place   (流通チャネル):メーカーや卸売業においては商品の流通経路,小売業においては販売場所(店舗・陳列・販売時期) を指します。
Promotion(販売促進):商品や品揃え,サービスに関する情報を顧客に伝える機能です。セミナー,展示会,キャンペーン,広告といった要素があります。

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