last updated:Monday, October 26, 2009               

 9 ビジネス文章講座−著作権の知識 

HOME マニュアル講座PROFILE ・ LINK ・ COMMENT ・
2 文章表現のコツ
3 論文の書き方
vol.4 推敲
vol.5 構成
vol.6 レイアウト
vol.7 
vol.8 
vol.9 著作権の知識
vol.10 文章の本
    

9 著作権について(編集中)


インターネットに公開されている情報は,簡単にコピーできるものが大半です。しかし,コピーできるといっても・文章は執筆者に,写真は撮影者に著作権があり,無断で転載することは法律で固く禁じられています。ここでは,第三者の写真やイラストや文章などを紹介するときの注意点を説明します。
紹介するときに注意が必要な素材
写真全般   撮影者が著作権を持つ

人物写真   撮影された人も肖像権を持つ

建造物写真  建造物の所有者も肖像権を持つ

イラスト・画像  制作者が著作権を持つ

文章     執筆者が著作権を持つ

数値データ  リサーチを行った団体・個人が原則として著作権を持つ

◆ブログで紹介する場合−−−−−
 記事の本文中に「誰が書いたイラストです」などと著作権者を明確にした上で相手の記事へリンクを張ります。リンク先がブログの記事などで,トラックバックできるときは,相手にトラックバックを送信します。トラックバックできないときは,事前にメールなどで了解をとるようにします。 

9−1 参考文献

 参考文献と引用文献という用語は同じように使われる場合と,本文中で言及(引用)されているものを引用文献,本文中での言及(引用)はないが,参考までに記述したものを参考文献と使い分ける場合があります。このHPでは,この両者を区別せずに参考文献とします。

@ 参考文献記載の目的としては,次の4点があげられます。

1 自身の論文の新規性,独創性,信頼性の明確化
2 先行する著者(先人研究者)に対する謝辞・敬意
3 出典の明示
4 読者に対する情報提供

A引用と転載

 他の著作物の一部分を自由に掲載するためには,以下の条件を満たす必要があります。これらは著作権法の第32条(引用)と第48条(出所の明示)に基づきます。
1 公開された著作物
2 引用の必然性(公正な慣行に合致する)
3 区分明確性(引用文であることを明示)
4 本文と引用部分の主従関係の明確性(正当な範囲内)
5 出典の明示

  例えば,他の著作物中の写真や図表を転載することは,通常,この引用の条件範囲を超える場合多いことから,著作権者の許諾が必要です。著作権者の許諾が必要な掲載を「転載」と言うことがあります。この転載許諾の場合も,出典は通常明示されます。
参考文献として記述することは,出典の明示にあたります。


9−2 参考文献の表記法(以下,未完成・推敲中) 

 参考文献の記述要件」で述べた文献情報(書誌要素)には以下の4種類があります。
の著者に関する書籍要素:著者名,編者名等
1 標題に関する著作物(書籍・論文など)の要素:書名,誌名,論文標題等
2 出版・物理的特徴に関する著作物(書籍・論文など)の要素:版表示,出版者,出版年,巻・号・ページ,DOl等
3 注記的な著作物(書籍・論文など)の要素:媒体表示,入手方法,入手日付等
 
 

A −−−−−−−−−−

 漢字とかなの比率も文章の読みやすさを左右する大きな要素です。漢字の多用は堅苦しい文章になりがちです。文章中の漢字の割合は3〜4割を目安とします。

  • 「漢字1つに,かな2つの割合」を,目安にする

  • 代名詞(いつ,だれ,どこ)は,平仮名表現が望ましい-例外として(彼女,彼,何,私)については,漢字を使う 。

  • 接続詞(ただし,ならびに,または),助詞(〜くらい,〜まで),助動詞(〜できる,ください)などは,平仮名表現とする

  • 名詞以外のものを修飾する副詞(ついに,ますます,ふたたび)は,平仮名表現が望ましい。例外として,(大いに,少なくとも,主に)ついては,漢字を使う。

かなと漢字のつかい分けの例

漢字を使ったほうが読みやすい語の例
  ばあい  → 場合  おもに → 主に  つぎに → 次に
  名詞の場合  → 便利,機能,時間
  動詞の場合  → 読む,使う,言う
  形容詞の場合 → 忙しい,新しい
  副詞     → 一般に,単に,決して

漢字は内閣告示の常用漢字の音訓の範囲内で使う
×誰でも → ○だれでも   ×脚註  → ○脚注 
×挨拶 →  ○あいさつ    子供  → こども
×大人  →  おとな  

B 目的によって文体を使い分ける        

 「である調」は,事実を正確,簡潔に表現するのに適した文体です。が,読者に高圧的,威圧的で押しつけがましいとの印象を与えかねません。対して,「です,ます調」は,冗長で間延びした印象がある反面,読み手が親近感を持つ表現であることから,読み手の動機づけ,共感を得るのに適しています。
 こうした文体の特性から,解説,説明部分は,語りかけるような「です・ます調」とし,操作手順,指示事項は「である調」で簡潔に言い切るといった工夫が,読みやすさ・わかりやすさを増すとともに,読者の共感,理解を促します。
 ただし,ひとつの文章の中に「です・ます」と「である」を入れ混ぜることは避け,文体は統一します。

「である」調のメリット・デメリット
  メリット:簡潔表現,文章の意味が伝わりやすい
 デメリット:高圧的・威圧的との感を与える
「です・ます」調のメリット・デメリット
 メリット:親しみ,共感を呼ぶ表現
 デメリット:冗長な文章となりやすい,文意が明確に伝わりにくい



2−2 読者の知識水準に合わせて書く

 読み手の用者の知識,能力レベルを想定し,それに見合った文章を書くようにします。 なお,読み手の知識,能力レベルが不明の場合は,義務教育卒業者が理解できるレベルを想定し,文章を書くようにします。

  • 専門用語の使い方は,読み手の知識・技術水準に合った表現をする

  • 専門用語,技術用語などは,最初に記述した箇所で説明をつける

  • 抽象的な表現を避ける

  • 重要な事柄は文頭に書く

2−3 分かりやすい文章−−文章の組み立て方

 物事をおおづかみにつかんで,まとめた文章を書くのは大変難しいことです。特に,仕事の手順のように連続して起きる動作・事象をキチンと文章に仕上げるには,幾つかの工夫が必要です。

@1つのセンテンスに一つのことだけを書く

Simple is bestです。文章の書き出しから,文末の「。」までの一つのセンテンスのなかにあれも,これもとつめこむのではなく,1つの事柄だけを書きます。
A全体像から入り部分的な記述に移る
 文章組み立て方には,各論を述べ,それを基にして総論を導き出すボトムアップ方式,最初に総論を述べ,これを論証する形で各論の説明に入るトップダウン方式があります。

  • トップダウン方式で書く-わかりやすく伝えるためという点からは,「全体像」から切り出すトップダウン方式が適しています。

  • 重点先行型で記述する-

説明を先に書いてから,最後に結論を示すという文章構成は,まわりくどさを招きコミュニュケーションの円滑さを欠きます。冒頭で結論や重要な事柄を書き,以下にその論拠を記述するというトップダウン方式の文体により,読み手は結論やポイントを短時間で理解することができます。同時に,必要な箇所だけを拾い読みすることも可能となります。
 論文は,「全体像」から切り出すという,「重点先行型」の書き方が読みやすさ,わかりやすさから有効です。

 A文章表現上の工夫  

「・・・等」といった言葉は,含みを持たせた意味で使われます。この他にも,「・・・と思われる」といった断定を避けた言い回しは,当事者にとって極めて便利な言い回しであることから,ビジネス文書では多用されています。しかし,これらの言葉は,曖昧かつ正確さを欠くところから,マニュアルではその使用を避けるべきです。

  とかく予定通り,あるいは筋書き通りに物事は,運ばないモノです。そこで,「・・・です。」と断定口調ではなく,「・・・と思います」と,語尾をあいまいにぼかすした方が,後々,何か起きたときいい訳けがしやすい。こんな理由から,「・・・思います」が重宝されています。
 どこかの国の首相は,言葉の語尾に「〜と思います」を連発しています。テレビ番組でもレポーター,あるいはパーソナリティと称する人たちも同じくである。例えば,料理番組などでは,「これから○○レストランに行ってみたいと思います」「○○を食べてみたいと思います」など,「思います」が慣用句となっています。テレビの番組などは,あらかじめ編成された台本やプログラムに沿っているのであるから,個人の裁量や思いつきが入り込む余地はほとんどないはずです。こうした場合は,「〜します」とした方が簡潔明解な文となります。


 「〜したいと思います。」とは,“そうしたいとは思っているけれども,できるかどうかは定かではありません。あるいは,「100%の約束,または断定はできない」,さらに,「この事に関して,そう思うけれど責任までは取れない」といったニアンスを含む,あいまい表現でもあるからです。

  • あいまい表現を避ける

     × 多数の・・・・・・・400〜500の
     × ・・・と思われる・・・・・・〜である。

     
  • まわりくどい表現を避け,簡潔表現の工夫を・

     × どういうふうに表現するか →  ○ どう表現するか
     × 解決方法としては     →  ○ 解決方法は
     × 〜することは避ける    →  ○ 〜しない
     × 〜しないようにする    →  ○ 〜しない
     × 〜所定の方法によって   → ○ 決められた方法で

  • 抽象的な言葉を避ける
    問題,検討,確認,改善,処理,対策,指導,向上,管理,徹底,点検,調整,編集

 

 

B形容詞の使用を押さえる     

具体的にとの観点から,形容詞より数字で示すようにします。

C主語と述語を対応させる

 主語と述語の対応を正しくとりましょう。主語と述語の位置が近いほど,わかりやすい文章となります。

◆例
 ジョブの実行は,オンライン,オフラインといった処理形態にかかわらず,システム内部では一貫して処理される。
    
 オンライン,オフラインといった処理形態にかかわらず,システムの内部では,ジョブは一貫して処理される。

D 文章表現の統一

 表現の質を高めるとの観点から数字,かな遣い,記号,外来語などの使い方と表現方法のルールを定めます。
              
1 数字の書き方を統一する 
 マニュアルの場合,一般的には固有名詞や熟語などを除いて,算用数字(1,2,3……)を使います。
  例)単2乾電池3本,4番目のボタン

数または数値に意味のある場合は,算用数字を使う  
 例)・・・・,第一の問題点は・・・"という場合は,第二,第三と続く可能性があることから,『第1』と算用数字を使うのが妥当です。
 例)毎月十五日に実施します。 → 毎月15日に実施します。
2 漢数字を使用
 次のような場合は,漢数字を用います。
  概数:数十回,数百人,数キロ
  紙幣,貨幣:一円玉,一万円札
  熟語:一連の,一流の,一部,四捨五入,四輪駆動,二重価格
  固有名詞:二重橋,四日市,五線譜

3 外来語(カタカナ語)の書き方を統一する
 外来語はカカナで書きを採用し,できるだけ原音に近く,同時に日本人に読みやすい標記とします。なお,使い方が慣例化している言葉については,慣例に準じます。

  • 語尾がer,or,arなどの場合は,“ー”をつける- 語尾がer,or,arなどの場合は,長音符号"ー"を付けるのが一般的です。    例)computer(コンピューター ) user(ユーザー )

  • 言語の語尾の"y"は,原則として長音符号で表す

  • 2つの言葉から成る複合語には,原則として語間に「・」をつけない:-2語から成る複合語には,原則として語間に「・」をつけません。ただし,判読が困難な場合は,この限りではありません。プロダクト・ポートフォリオ・アナリシスといった3つの言葉から成る複合語には,原則として語間に「・」をつけます。

  • 子音字+yで終わる語は,原則として長音符号を表す -library(ライブラリー) memory(メモリー)

  • あえてカタカナ語で表現する必要がない言葉 は,日本語を使う
        キーワード → 重要語句  モード → 様式
        サイズ   → 大きさ     インプット →入力  
        アウトプット→ 出力      コピー → 複写 

なお,英語や英略語を「使う時,留意すべき点は,英語や英略語の長所は,ある物事を簡潔にまとめて表現できる(できたような気になる)ことです。短所は,その物事の意味や本質が,曖昧表現なになってしまいかねないことです。

2−4 ら抜き表現

 「ら抜き表現」とは,本来「食べられる」,「見られる」,「出られる」などとすべきところを,「ら」を抜いて,「食べれる」「見れる」「でれる」とする口語的表現です。今の文法では,「…られる」を接続するのが正しいとされており,NHKの放送用語をはじめ,新聞・教科書なども,この「ら抜き」表現は認めていません。
しかしながら,「ら抜き表現」の流れは止まりません。だが,ら抜き表現には違和感を覚える人がいることや,まだ「ら入り表現」が正当な表現とされていることから,マニュアル文章では「ら入り表現」で書くべきでありましょう。 

 「公文書作成の要領(1952年)」が内閣官房長官から各省庁に通達されています。それによれば,句読点は横書きでは「,」および「。」を用いるとしています。 


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