経済−県民経済計算
県民経済計算とは, 県内の経済活動によって1年間(会計年度)に生み出された付加価値を,「財やサービスの生産」「所得の分配」「消費や投資等の支出」の三つの側面から把握し,県経済の規模,構造,循環等を明らかにしようとするもので,県の総合的な経済指標として各分野において利用されている。
国民経済計算の概念(平成12年基準)に基づいた内閣府の「標準方式」 をペースに,会計年度の経済活動の結果を各都道府県が計測している。全県計値は,概念的には国民経済計算(2000-平成12年基準)に一致するものであるが,推計主体及び推計方法が同一でないため一致しない。
鹿児島県の04年度の県別県内総生産(名目)は,5,298億円(前年比0.1%増),県別シェアは1.04%である。ドル表示の県内総生産の国際比較(億ドル)では,鹿児島県の県内総生産は493億ドルで,スロヴァキア420億ドルとほぼ同一水準,ニュージランド984億ドルと比べると約2分の1の規模である。
県民所得−地域の経済力を示す指標
地域間の所得格差を計る代表的な指標が,人口1人当たりの県民所得である。県民所得は,県内総生産を県民ベースの純生産にしたものであり,付加価値全体を捉えている。県民所得には,賃金等のほかに企業利益なども含まれており,一人当たりの県民所得は生活水準というより,その地域の経済力を示す指標である。
【県民所得 2004年】
資料:「2004(平成16)年度県民経済計算」内閣府
【県民所得−2006年】
資料:「2006(平成18)年度県民経済計算」内閣府 出典:http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/7450.html
2006年度の上位1〜5位は、東京都、愛知県、静岡県、滋賀県、神奈川県の順である。上位5県の平均は、366万5千円である。事業所が集中しており、昼間人口の割に夜間人口が少ない東京都は478万円とやや特別な高さとなっている。
下位1〜5位は、沖縄県、宮崎県、長崎県、高知県、鹿児島県で構成されている。青森が前年の下位5県内から離脱したのは、「使用済み核燃料の再処理工場が試運転を始めたことなどで製造業の生産が増えた」(日経NET2009.2.12)からである。
出典:社会実情データ図録
区 分 | 2005(H17)年度(速報) | 2004(H16)年度 |
名目県内総生産 (経済成長率) |
5 兆 3293 億円 ( 0.6 %) |
5 兆 2984 億円
( 0.1 %) |
実質県内総生産 (経済成長率) |
5 兆 7928 億円 ( 2.2 %) |
5 兆 6682 億円 ( 1.4 %) |
1人あたり県民所得 (県/国 格差) |
222 万 4千円 ( 77.3 %) |
221 万 5千円 ( 78.0 %) |
2005年度の鹿児島県経済は,IT関連部門の在庫調整の影響を受けた電子・デバイス製造業は低調であった。だが,焼酎,食肉加工品は好調を維持し,米国産牛肉輸入禁止の影響により畜産も増加,建設業も民間建築工事を中心に増加した。
平成17年度県民経済計算 速報
鹿児島県の経済・産業の概況 :鹿児島県商工観光労働部
鹿児島県の現況−地方銀行協会HP
3 家計消費
・生活−切り花の消費量が多い
鹿児島県は一世帯当たりの切り花の消費量が多く,輪ギクは仏花用として消費も多い。白輪ギクの品種は現在「神馬(じんば)」が最も多く栽培されており,全国有数の産地でもある。総務省の家計調査(2004年〜06年平均)によると鹿児島市の年間切り花購入金額は,15,211円と仙台市の15,927円に続き,全国第2位である。
総務省家計調査(2004年〜2006年平均)
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