LAST UPDATE :Tuesday, March 10, 2009
Index
T部 現状分析 | ||
・ U部 世界同時不況と鹿児島のダメージ | ||
V部 本編 鹿児島県の持続的発展に向けて |
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要約――鹿児島県の持続的発展に向けてのシナリオ | ||
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◆鹿児島関連リンク集 |
08年9月,アメリカの巨大インベストバンク(投資銀行)リーマン・ブラザ−ズの破綻を震源に,世界の金融市場は混乱に陥いった。各国の株式市場は急落。金融機関同士がお金を融通し合う短期金融市場では,「次はあそこが危ないのでは」と疑心暗鬼になり,債務不履行(デフォルト)を恐れ,どこも市場にお金を出さなくなる「信用収縮」でマヒ状態にある。
経済の“血液”であるお金の流れがとまったことで,影響は実体経済へと波及。日米欧の先進国だけでなく,新興国にも及び,世界は同時不況に陥った。
米国のサブプライム(低所得者向け高金利型住宅ローン)・ショックが表面化した昨年夏には,日本はダメージが少なく,「景気後退も短くて浅い」との楽観論が聞かれた。だが,世界同時不況による輸出の落ち込みで国内生産が低迷し業績が悪化。雇用や賃金へと波及し,消費は冷え込み,その結果,売り上げ不振で業績がさらに悪化するという“負の連鎖”で楽観論は吹き飛んだ。早稲田教授大学野口悠紀雄氏は,日本のGDPはマイナス3%成長が今後3年間は続くとの厳しい見方を示している。そして失業率は,現在の3%から5%台となるとも予測している。
トヨタ自動車が09年3月期に創業以来初の連結営業赤字に転落,ソニーが全世界で1万6000人のリストラに踏み切るなど,外需依存(外需依存度は本来は「輸出対GDP比率」であるが,GDP成長への寄与度として使う場合もある。)の日本経済の弱点を露呈した。
猛烈なスピードで経済指標が大幅に悪化。企業の減産と人員削減は,急激な変化に追われ,歯止めがかからない。「朝が来ない夜はない」「出口のないトンネルはない」の言葉通り,不景気の後には必ず好景気が来るといわれるが,坂道を転げおちるどころか,真っ逆さまに急降下する日本の景気は,いつ底を打ち,回復に転じるのだろうか。鹿児島県域も当然のことながらこの影響を受けている。
鹿児島経済研究所(鹿児島市)によると,県の本年度の実質経済成長率がマイナス1.3%になるとの見通し。マイナス成長になるのはITバブルが崩壊した02年度(マイナス0.3%)以来6年ぶりで,燃料高騰や景気冷え込みが響いた。09年度の成長率もマイナス1.1%と予測しており,同研究所は景気低迷の長期化を懸念している。
同研究所によると,昨年度は,ドラマ「篤姫(あつひめ)」の放映やねんりんピックの開催などで観光消費が堅調に推移。特に「篤姫」は成長率を0.4%押し上げる効果があった。しかし,上半期の燃料や食料品の高騰と,下半期の急速な景気冷え込みに伴う雇用情勢の悪化が響き,最終的には政府が発表した全国の成長率を0.5ポイント下回るとの見方を示した。
09年度も解雇や生産調整が続くと予測。住宅ローン減税などの効果も限られるとして,全国より1.1%低い成長率を予測した。同研究所の見解は「景気の底は見えず,厳しい状況が続く」。
2 県内金融界の経営
◆ 2信組,年内めど合併の方針…全信組連に支援要請へ
鹿児島県信用組合(鹿児島県鹿屋市)と鹿児島興業信用組合(鹿児島市)が,年内をめどに合併する方針であることが明らかになった。鹿児島県信組の経営基盤を強化する狙いがあり,同信組は上部組織の全国信用協同組合連合会に資本支援も申請する見通し。
昨年9月末現在で,鹿児島県信組の預金量は947億円,鹿児島興業信組は同478億円。経営の健全性を示す自己資本比率は鹿児島興業信組の約9%に対し,鹿児島県信組は4%台にとどまる。
両信組の合併により,鹿児島県内の信組は3つに集約される。
◆南日本銀行(鹿児島市) − 金融機能強化法に基づく公的資金注入
南日本銀行(鹿児島市)は,平成21年3月期連結決算の業績予想について、昨年10月に次いで2度目となる下方修正を行い、純損益の赤字が前回予想の37億円から83億円に拡大すると発表した。これに伴い期末配当は見送る。
一般企業の売上高に当たる経常収益の予想に変更はないが,金融市場の混乱が収まらず,保有有価証券の評価損が65億円から106億円に拡大。純損益の赤字幅が広がる見込みとなった。
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南日本銀行(鹿児島市)は,金融機能強化法に基づく公的資金注入を正式発表した。年度内の注入も見込み,3月中旬に株主総会を開き,国を引き受け手とする優先株を発行できるよう定款変更する。
◇株式会社南日本銀行(みなみにっぽんぎんこう)
鹿児島県鹿児島市に本店を置く第二地方銀行。通称は「南銀(なんぎん)」。同行は連結ベースの最終(当期)損益が43億4500万円の赤字に転落。09年3月期連結決算も37億5000万円の最終赤字と予想。
○店舗数 本支店63ヵ店
○従業員数 830人
○主要勘定 総資産 6,579億円
○預金残高 6,118億円
○貸出残高 4,683億円
(2007年9月末現在)
▼関連ブログ
南日本銀行他の地方銀行の中間決算に見る不況の影響
厚生労働省の暮れの発表によると,08年10月から09年3月までに失業したり,失業が決まったりしている非正規労働者は8万5000人に。その大半は製造業に属する。雇用環境は一段と厳しさを増す。
総務省が2月27日に発表した労働力調査によると,1月の完全失業率(季節調整値)は4.1%となり,前月に比べ0.2ポイント改善した。男女別では,男性が前月比0.3ポイント改善の4.2%,女性は同0.1ポイント改善の4.1%だった。
完全失業者数は前年同月比21万人増の277万人。このうち,「勤め先の都合」が同23万人増の82万人と,求職理由の中では前年同月比の増加数がもっとも多かった。
総務省では「失業率が低下したことで改善したとみえるかもしれないが,男性の場合は非労働力化が進み,女性は短時間就業者が増えたことで失業率が改善した,と分析している。
九州各県,そして鹿児島県も当然のことながら景気後退の影響を受けている。鹿児島県のまとめによると県内の市町村が今年1月に受け付けた生活保護の申請件数は計292件で,前年同月より17%増えた。うち鹿児島市分は,1月121件で前年同月比33%増。同市によると,11月ごろから失業者の申請が増え始め,県外から帰ってきて申請する人もいるという。
雇用情勢の悪化で失業者や収入減の労働者が駆け込んだとみられる。今後一層の情勢悪化が予想されることから,さらに増えるのは必至であろう。
こうした状況のもとで鹿児島は何をすべきかを考えてみたい。まず,県内工場の雇用状況を概括する。
○離職者に市営住宅最大100戸提供
景気悪化による非正規労働者の解雇・雇い止めなどが進んでいる状況を受け鹿児島市は,緊急対策として,住宅困窮者に通常より安い家賃で市営住宅を貸し出すことや,雇用・生活支援相談窓口の開設,臨時職員の雇用などを打ち出した。
市営住宅は,建て替え予定で現在募集を停止している三和住宅(三和町)の18戸を提供する。応募が多い場合,他の建て替え予定住宅を活用し,全体では最大100戸を提供できる見通し。
社員寮や社宅などから退去させられたり,解雇され現在の住居から退去を余儀なくされる人などが対象。
家賃は7000−9000円程度で敷金は免除する。単身者も入居可能で,世帯状況によりさらに減免を検討する。原則として市内に住民票があるか勤務地が市内であった人に限る。市外の離職者については,県などとも調整し対応する。
随時希望を募っている臨時職員は離職者を優先的に採用する。期間は最長1年で,賃金は日額5930円から。雇用枠は40人程度。
2-2 霧島市−
霧島市は市緊急経済対策会議で,今回の急激な景気悪化に伴い,今後も解雇を検討している企業は正社員で7社,非正規労働者で12社。同市は08年12月中旬,市と立地協定を結んでいる市内88社に雇用や景気などの状況を聞くアンケート用紙を郵送。69社から回答があった。
それによると,解雇したのは正社員が4社で32人,非正規労働者が6社64人。来期の採用では38社が「採用しない」と答えた。
現在の生産状況については28社が「大幅に下降」,21社が「下降傾向」と回答。今後の受注見通しは,6社が「3-4割減」,10社が「1-2割減」とし,21社が「見通しは厳しい」との見方を示した。14社が会社や工場の「統合・縮小」を検討している。
霧島市の天降川沿いに,ソニーセミコンダクタ九州鹿児島テクノロジーセンターはある。巨大な建物と広大な駐車場。従業員は約3000人に上る。続々出勤する姿を見ると,街の活気を支えているのだとの実感。このソニーが,世界的なリストラを打ち出した。…
◆パイオニア鹿児島工場 来年2月末で閉鎖
09年2月末で閉鎖のパイオニア鹿児島工場(出水市 従業員589人)のうち,約9割の532人が退職意向,57人はパイオニアグループの県外事業所への配置転換を希望している。
そのパイオニア鹿児島工場(出水市)を数百億円で取得したいとし,基本合意に達していたしていたエフ・イー・テクノロジーズ(FET 東京/薄型パネル開発)が,この買収計画を白紙に戻した。理由は,金融危機の影響で資金調達が難しくなったことによる。
ソニーなどが出資するFETでは,パイオニアが閉鎖を決めた同工場の土地・建物を取得し,高画質で電力消費も少ない世代薄型パネルの「電界放出ディスプレー(FED)」の量産を計画し,09年末にも生産を開始する意向だった。
◆NEC子会社,鹿児島工場閉鎖
NECの子会社,NEC液晶テクノロジー(川崎市)は鹿児島工場(出水市大野原町)を,09年12月に閉鎖する。同市では同じ敷地にあったパイオニアも工場を2月末で閉鎖しており,地域経済への影響は大きい。 生産は秋田工場(秋田市)に統合し,正社員370人には,秋田工場への配置転換か退職の希望を募る。派遣社員120人は契約満了で雇用を順次終了する。
NEC液晶テクノロジーの鹿児島工場は医療・産業用機器の液晶画面を生産。同社によると,世界同時不況で昨年10月以降,大幅な減収減益となり,生産調整や勤務態勢の変更で対応してきたが,当面,回復の見込みがないことから閉鎖に踏み切った。
NEC液晶テクノロジー(川崎市)が出水市の鹿児島工場を12月で閉鎖する問題で,出水市は県や経済団体などと「緊急経済雇用等対策会議」を立ち上げ,離職者の再就職支援などに全力を挙げていくことを決めた。
対策会議は,県や市内の商工会議所・商工会,公共職業安定所,農協などに参加を要請し設置。派遣社員の雇用対策,離職者の再就職支援,跡地問題などに対応する。市民の雇用相談窓口は商工観光課内の緊急生活支援相談所に一本化し,企画政策課内のパイオニア支援室は廃止する。
LSI(高密度集積回路)を製造する富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ九州工場(FIM 薩摩川内市入来町 従業員 約760人)は,親会社・富士通マイクロエレクトロニクス(FML 本社・東京)は,デジタルカメラや自動車部品などに使うLSIなどの受注減少を理由に,09年3月末までに全国6工場で100人強を減らすという派遣社員削減計画の対象工場の一つとして,鹿児島工場の派遣社員の契約更新を見送る形で,人員削減に着手しているという。
◆FIM九州工場は,78年に鹿児島富士通として設立。九州富士通エレクトロニクスへの社名変更をへて,03年10月から富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジへ社名変更。九州工場の従業員(派遣社員を除く)は約760人。
電子部品素材の検品などを行う協栄(日置市東市来町伊作田)が1月末までに,従業員約180人を削減した。派遣社員が中心だが、正社員約30人も含まれる。
同社によると,本社に加え日置市東市来町長里と、南さつま市加世田本町に工場があり、11月末までの総従業員は約630人。削減は工場とも対象で、内訳は派遣社員約110人,パートや正社員ら直接雇用の約70人。11月の受注額に比べ12月が6割減と急減。業績回復の見込みはたたないという。
同社幹部は「従業員は会社の大切な財産。雇用を守るために、あらゆる努力はしてきたが、すでに限界だ。人を減らさなければ会社自体が存続できないと判断した」とし正社員約30人にも退職を勧奨している。た。協栄は1979年3月創業。資本金2500万円。
半導体部品製造のヤマハ鹿児島セミコンダクタ(湧水町北方)は,派遣社員24人の雇用契約を08年12月末で解除した。同社はヤマハ(静岡県浜松市)の子会社。携帯電話などの高密度集積回路(LSI)を製造しており,携帯電話やデジタル家電製品などの需要の落ち込みで受注が急減した。
ヤマハ鹿児島セミコンダクタによると,正社員やパートは約260人,派遣や請負は約290人。今後の派遣社員の人員,請負先への業務発注は,受注状況を見ながら判断する。24人の契約は,09年3月末までだった。
同社は1976年11月,日本楽器製造鹿児島工場として操業開始。87年,ヤマハの全額出資子会社として独立した。2008年3月期の売上高は236億円。
自動車のスパークプラグを一貫生産する日本特殊陶業(日特)鹿児島宮之城工場(さつま町田原)が,派遣社員140人全員の雇用契約を09年3月までに解除する。同町や県に対し,世界的な自動車の減産でプラグ需要が落ち込んでいると人員削減の理由を説明した。同工場には正社員約630人を含む約780人の従業員がおり,派遣社員は18%を占める。今回の削減は1974年の工場操業以来,初めてのリストラとなる。
工場は2社と派遣契約を結んでおり,140人のほとんどは製造工程に従事。人員整理は段階的に行い,3月末までに終える見通し。
◆日本特殊陶業(NGK)
同社は自動車販売の世界的な冷え込みから鹿児島・宮之城工場(さつま町)が,来年1月に稼働を3日程度休止する。これに伴い同工場の派遣社員140名全員を段階的に削減する。鹿児島・宮之城工場は一工場としては,世界最多の月産2400万個の製造能力を持つ。なお,稼働日を少なくする一時休止の減産体制は長期化する模様。
なお,削減対象者の7割にあたる約100人が町内在住者で残りも近隣地域の居住者。ほとんどは地元出身者やUターン者で占める。
◆電子部品製造会社「鹿児島マテリアル」 雇用維持で農業参入
さつま町柏原の電子部品製造会社「鹿児島マテリアル」(帖佐竜一社長)は,従業員の雇用維持と新たな収益確保を目指し,農業に参入する。当面は収穫期の労働力で廃園予定だった町内2カ所の約9500平方メートルの梅園を賃借し,梅の栽培に取り組む。なお,梅栽培に限らず葉物野菜など通年の農業経営も視野に入れているといい,別会社の農業生産法人の設立準備を進める。
梅に着目した理由は設備投資が不要,6月の収穫期以降、早期の収入が見込める,町梅振興会を通して販路が確保されている,などによる。
同社は,半導体や電子部品を製造しているが景気悪化や円高の影響で受注が半減。約110人の従業員のうち約30人を解雇,加えて出勤調整している。
真珠養殖・販売の田崎真珠(神戸市)は,養殖事業をする「養殖カンパニー奄美ブロック」(瀬戸内町古仁屋)が撤退する。奄美ブロックの社員45人の大半が1月末で退職した。田崎真珠の奄美進出は1965年で同町と宇検村に5つの養殖場を持ち,マベ貝やシロチョウ貝から真珠を生産してきた。「田崎真珠の漁業権行使料は年約3000万円で,同社の撤退は,地元 瀬戸内漁協にとっては,組合存亡にかかわる問題ともなっている。
田崎真珠は2005年10月期から連結当期利益が3期連続赤字に陥り,ファンド系会社による経営再建に取り組んでいる。
鹿児島市のデパート、山形屋は18日、九州新幹線鹿児島ルートが全線開業する2011年春に予定していた売り場増床を延期すると発表した。急速な景気悪化で09年2月期決算の売上高は前年比で過去最悪の落ち込みが予想され、回復の見通しも立たない中、増床しても十分な収益は期待できないと判断した。
現在、進めている工事は中断。景気の動向を見ながら10年秋以降に工事を再開するが、増床部分のオープンは早くても12年秋となる。
山形屋は新幹線開業効果を狙い、売り場を現在の1.5倍の約4万8000平方メートルに増やす工事に昨年6月着手。総投資額は100億円で、最初の1年間で70億円の売り上げ増を見込んでいた。
ところが、消費の急激な落ち込みで、今期売上高は前年比5.6%減の524億円を予想。この状態が続けば増床しても効果は見込めないとして、景気回復のめどが立つまで工事中断を決めた。計画の縮小や中止は考えていないという。
山形屋(鹿児島市、岩元修士社長)は、2011年春の九州新幹線鹿児島ルート全線開業に合わせて計画していた新2号館の建設を延期した。本格的着工は1年以上延期される見通しで、新幹線全線開業には間に合わない公算が大きい。
計画によると、新2号館は3号館跡地に建設し、売り場面積を1万6000平方メートル増床。山形屋全体では従来の1.5倍の4万8000平方メートルとなる予定だった。投資額は100億円、増床後の初年度は70億円の売上高増を見込んでいた。
石油連盟(東京)のまとめの速報によると,鹿児島県内の2008年の揮発油(ガソリン)販売量は前年を5.2%下回る86万4000キロリットルで,2年ぶりのマイナスで、最近10年では最大の下げ幅。夏場の高騰と、秋以降の景気後退で消費が低迷した。
なお,全国の08年ガソリン販売量は前年より5.8%減の5831万キロリットル。
http://373news.com/modules/pickup/article.php?storyid=15200
「篤姫」効果もあって,好調であった県内観光業界にも世界的株安連鎖と円急騰が直撃している。鹿児島県内においても韓国,台湾,中国などを中心とした外国人観光客からの予約キャンセルが相次いでいる。今後の見通しもお先真っ暗。韓国からの利用客の多いあるゴルフ場では,“例年にぎわう11−3月の予約が<ほとんどない>という。
鹿児島県がまとめた08年11月の観光動向調査によると,海外からの入り込み観光客数は前年同月比30.06%減の6800人であった。急激な円高や世界的な景気後退による旅行控えが原因とみられる。燃料サーチャージ高騰で定期便の搭乗率が低下した7月(22.7%減)を抜き,今年最も落ち込んだ。
香港は72.2%減の600人。中国(61.9%減)と韓国(50.7%減)も前年同月の半数以下に低迷した。一方で,連続チャーター便を利用した旅行商品が好調だった台湾は23.4%増加し,2800人だった。
県内の宿泊客数は,3連休が2回あったことや,教育旅行などの団体客が伸びたことから,28万4700人で5.1%増。
地区別では,大河ドラマ「篤姫」の放映効果で指宿地区が9.5%伸び7万4900人。鹿児島地区は4.0%増の9万3000人,霧島地区は5.4%増の8万3100人だった。
調査は県内のホテル,旅館64施設,観光施設,ドライブイン19施設を対象に毎月実施している。
鹿児島県調査の1月の観光動向調査によると,海外からの観光客数は前年同月比57.4%減の6000人だった。旧正月で香港,台湾からの客足は好調だったものの,ゴルフツアー客など主力だった韓国からの客が83.5%激減。ウォン安が引き続き,県内観光へ冷や水を浴びせた格好だ。
韓国からの入り込み客は1900人。前年同月は,チャーター便によるゴルフツアーが組まれ1万1300人が訪れ,全外国人観光客の8割を占めていた。
一方,香港からの観光客は93.1%増の1600人,台湾からは59.4%増の1500人だった。県内の総宿泊客数は,前年同月比1.9%減の19万9500人。
指宿市山川漁港に水揚げされた冷凍カツオの価格が,米欧の金融危機の影響による需要減などで相場に強い影響力を持つタイ・バンコク相場の下落により,世界的な魚食ブームを背景に急騰した07年6月以前の水準まで戻った。
海外諸国では缶詰原料ともなる冷凍カツオは,缶詰工場が集まるバンコク市場が相場に強い影響力を持つ。世界経済の混乱でバンコクの工場は製品発注がストップし,先行きへの不透明感が強いという。上昇基調だった冷凍カツオにも深刻化する金融危機の影響が及んだという訳である。
小規模業者が多い県下のかつお節業界で原料の乱高下は経営の根幹を揺るがす。多くの業者は1キロ200円以上で買った原料,製品を在庫に抱えており,業界関係者は,「値下げが急激すぎる」とし,先行きを不安視している。
○枕崎市
枕崎は,漁業のまち。とりわけ水産加工業のかつお節は量,質とも日本一,カツオ漁業とともに二大基幹産業である。
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「かごしまPR基本戦略」:鹿児島県策定
ロッテキャンプの受け入れ拒否:日程の縮小で−鹿児島市
「平成17年観光客の動向」:鹿児島県調査
「鹿児島市観光未来戦略」:鹿児島市策定
「観光白書」:国土交通省 平成9年版〜平成19年版
「鹿児島史跡探偵団」:幕末明治維新を中心とした鹿児島史跡紹介サイト
鹿児島情報リンク:市内観光施設リンク
平成18年海面漁業・養殖業生産統計(概数)鹿児島県:九州農政局鹿児島農政事務所統計部
グラフと統計でみる農林水産業−水産業データ
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