ブログ・「厚生労働省 省令で医薬品の通信販売を規制 」

 ドラッグストア (Drugstore)            関連サイト: 

                            
 
  セルフメディケーションを直訳すると,セルフは自分とか,自己という意味です。メディケーションは病気を治すという医療という概念を表す言葉です。両方をつなげると「自分で病気を治す」ということになります。 これは,セルフメディケーションの概念とは,異なります。「自分で自身の健康を管理する」ことが,セルフメディケーションの考え方です。

   セルフメディケーションの浸透もあって,ドラッグストアは急成長しています。経済産業省の商業統計(2002年)では,ドラッグストアの店舗数の伸び率(前年調査1999年対比)は,34.4%と大幅な伸びを示しています。その市場規模は約2億円,2010年には3兆円規模に成長するとも試算されます。

 百貨店,総合スーパーと不振が続く小売業にあって,駅ビル,商店街,ショッピングセンター,住宅街,さらに郊外へと。どこにでも出店し,その多くが千客万来。ドラッグスア業界は,小売業の勝ち組業態です。
 

 ドラッグストア業界の勢力図は,売上高約4000億円のマツモトキヨシHDをトップに、スギHD,ツルハHD、カワチ薬品、サンドラッグの四社が2000億円台で続き,これをグローウエルHD他七社が1000億円台で追う構造。
 これに、売上高18位(約240億円)の九州のミドリ薬品がマツキヨの傘下に入ったように,北陸の有力ドラッグ・クスリのアオキなど500億円未満の地方ドラッグの動向が絡む。
 


マツモトキヨシHD ミドリ薬品を傘下に 九州の基盤強化   

 

 マツモトキヨシホールディングスは,鹿児島県を中心として九州、沖縄県にドラッグストアのチェーン店を運営するジャスダック上場のミドリ薬品を傘下におさめた。

 買収総額は約18億円。マツキヨは店舗展開が遅れる九州の基盤を整え,地域最大手のコスモス薬品を追撃する。

                                        

◆ドラッグストア業界の現状 −−全国で1万千店舗

 ドラッグストアは,大衆薬を主体とした医薬品,化粧品や日用雑貨などの生活関連商品を主に扱う業態です。市場規模は,約3兆円と推計されています。
 2002年の商業統計(経済産業省調査)によるとスーパー,百貨店といった旧業態の低迷を尻目にドラッグストアは34.4%増の1万5千店舗,と高い伸びを示しました。これは,消費者各自がドラッグストアで買える大衆薬を使い,自身の健康管理に取り組むというセルフメディケーション(自己治療)時代に適合した業態であることを物語るものです。
  コンビニエンスストアにはない,安さを売り物として出店攻勢を続けてきたドラッグストア業界は曲がり角にあります。このところドラッグストアの新規出店ペースが鈍化しています。首都圏など都市部では,出店過多で過剰感も出ています。
 最大手のマツモトキヨシは,出店が比較的少ない西日本に新規出店の約4割を振り向けたり,フランチャイズチェーン(FC)をの拡大を目論んでいます。
  また,コンビニエンスストアなどで医薬品を販売できるようになる規制緩和によりドラッグストア業界を巡る市場環境は厳しさを増し,将来,ドラッグストア業界は全国で3〜4つ程度のグループに集約されるとの見通しも,業界から出ている。

○ツルハ,福太郎(千葉)を傘下に
 北海道地盤のドラッグストア,ツルハホールディングスは,昨年,福太郎(千葉県小川久哉社長 06年10月期売上高329億円)を持ち分法適用会社とするとした。福太郎の店名は当面残すが,将来は「ツルハ」に一本化する意向。
 ツルハの約500店のうち北海道と東北地方で約430店。関東地方への店舗網拡大を進めており,千葉県と東京都などで116店を運営する福太郎を傘下に収め,関東が地盤のマツキヨに対抗する。
 ツルハの鶴羽樹社長は「将来,ドラッグストア業界は全国で3つ程度のグループに集約される」との見解を示している。

○セブン&アイ・ホールディングスと調剤薬局最大手のアインファーマシーズが業務提携
 セブン&アイ・ホールディングスと調剤薬局最大手のアインファーマシーズは,08年9月に資本・業務提携した。両社は調剤薬局とコンビニの共同出店のほか,大衆薬の販売に必要な「登録販売者」の人材確保にも協力で取り組む。
  アインは,08年1月にドラッグストア大手のCFSコーポレーションとの経営統合をCFS筆頭株主のイオンに阻止されている。今回の提携は,同社の危機感の表れでもあろう。
 グループにドラッグストア事業を持たないセブン&アイは,「グループのインフラとアインの専門性を組み合わせることで新しい可能性が出てくる」と期待を寄せている。



1 厚生労働省 省令で医薬品の通信販売を規制


 09年2月6日に公布された省令により,ネットを含め,医薬品の通信販売については「副作用リスクの最も低い第3類医薬品以外は販売できない」。
 これにより,省令が施行される6月1日以降,離島居住者や遠方から第2類医薬品などを郵便で購入している利用者が店舗に出向かなければ購入できなくなることになり,現実的に弊害が大きいとして,改善策を求める声が強かった。
  そこで,離島居住者や現在,第2類医薬品や薬局製造販売の医薬品を郵便などで購入している人たちを対象とする厚生労働省「改正省令」が09年6月1日に施行された。

 その内容は,第2類医薬品や薬局製造販売の医薬品を郵便などで6月1日以降も購入できるのは薬局など医薬品販売店のない離島居住者や現在,該当する医薬品を購入している人のみで,購入できる期限は2011年5月31日までの2年間の経過措置である。
 

◆ネットで買えなくなる「第一類」「第二類」の医薬品とはどんなもの?
 ネットで買えなくなるという第一類や第二類医薬品には,どういう薬があるのだろう。それぞれの分類の判断基準は,次のようになっている。

【第一類】…その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なもの。 身体への影響が大きい毒薬・劇薬のほか,市販薬として売り出されてまだ日が浅いものなどが,分類される。
【第二類】…その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品 
【第三類】… 第一類医薬品及び第二類医薬品以外の一般用医薬品。 ビタミン剤やうがい薬など,比較的安全で,それほど重大なトラブルが起こる可能性がないものだ。

 ここで注目したいのは,かぜ薬,胃薬,解熱鎮痛薬,漢方薬など,身近に思い浮かぶ薬は,ほとんどが第一類か第二類になることである。妊娠診断薬など体外診断薬も,第二類として扱われる。つまり,大半の薬はネットで買えなくなるのである。薬を通販で買いたい人にとって,これは大いに不便だ。

 薬害被害者の団体である「全国薬害被害者団体連絡協議会」では,逆に第三類を含めたすべての医薬品の通販を規制することを求めて,要望書を提出している。まれではあっても,一般用医薬品で重大な副作用が起こる可能性があるからだという。

 過去の薬害では,約50年前の「サリドマイド」の例がある。安全な睡眠薬として評判が高い新薬であったが,妊娠初期の女性が飲むと胎児の四肢が短くなるといった催奇形性があり,多くの子どもが障害を持って生まれることになった。新薬は,これまでにない効き目を期待できる反面,未知の副作用が起こる可能性がある。新成分が含まれていれば第一類に分類されるのは,こうした背景がある。

 市販薬でこのような薬害が起こりえることは,一般にはあまり知られていない。そこで薬剤師がいても,詳しい説明を聞くこともなく,薬を気軽に買って服用することが日常的に行われている。今回の改正薬事法は,こうしたリスクを回避しようとする,としている。



第3類: 日常生活に支障を来す程度ではないが,身体の変調・不調が起こるおそれがある成分

  

 クスリ販売に新資格−登録販売者   

 2009年度,施行予定の改正薬事法によって,一般医薬品(OTC・いわゆる大衆薬)の販売方法が様変わりします。現在,医薬品の販売は原則として薬剤師しか認められていません。
 それが2009年以降は薬剤師資格を持たない小売業者でも,登録販売者試験に合格すれば医薬品の販売が可能となります。
 大手小売チェーンは改正薬事法をビジネスチャンスとして捉えて,医薬品の販売分野への進出を検討しています。

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