ブログ 「流通のいま」:  日経文庫−ビジュアル 流通の基本 (日経文庫)      

顧客満足(Customer Stisfactio)

          

企業の目的として,「利潤追求」と「社会的責任の遂行」が,あげられます。利潤と社会的責任を分けて考え,利潤が上がったら社会に還元すべきだ−とする論,あるいは社会的責任が先で,利潤が後だとする,二つの考え方があります。
 また,利潤の追求と企業の社会的責任は,一体のものとする,考え方もあります。
 いずれにしろ利潤を得る,あるいは社会的責任を果たしていく上で,優良の支持を得ることが,必要不可欠です。


 企業が継続して,社会的責任を果たす,あるいは利潤を得て行くためには,コア・コンピタンスの追求―――他社や他店が容易にマネすることのできない,独自性の追求,そして差別化の実現−−−が有効な施策です。
 そのためには,重点顧客(ターゲット)を明確に定め,重点顧客に向かって,店の特徴と個性を強くアピールしていく「独創化」が必要です。独創化を実現するには,他社や他店との物まねというのではなく,自ら新しい市場を発掘し,独自の経営手法によって独自に顧客を創造していかなければなりません。
 小売業経営では,顧客の視点から見て,"たった一つしかない店"になることが独創化の道でもあります。顧客にとってはかけがえのない"オンリーワン店"になるためには,まず顧客ニーズへの対応とともに,顧客ロイヤリティ(信頼関係)の向上が求められます。顧客満足(CS)推進は,企業が顧客(消費者・ユーザー)と信頼関係を深めるべく行う,顧客重視経営の具現化にほかなりません。